【症例】〜顎を引くと、右首・右下の奥歯・右耳の後ろが痛い

2018.07.19

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症例をご紹介します。

 

【患者様 K様 40代・男性 職業:会社経営】

 

以前「自律神経失調症・不眠症・背中、肩のコリ・痛み」で当院に通院していただいた患者さまです。

症状が軽減されしばらく来院がありませんでしたが、

今回顎を引くと、右首・右下の奥歯・耳の後ろが痛いという症状が現れた為、再来院されました。

 

 

痛みが出始めた原因も不明との事。

歯も痛いので、最初に歯医者に行ったもののレントゲン上には「歯には異常が見つからない」との事。

 

首の前後や左右・回旋といった、その他の動きは可能で痛み等はない。

症状の特徴として、「顎を引くと、右首・右下の奥歯・耳の後ろが痛い」ということだけです。

 

このような症状を引き起こす原因を探りましたが、なかなかすぐには見つかりませんでした。

 

そこで患者さんに一つ指示を出してみる事にました。

それは、「口を開けて、同じ動作をすることです。

 

するとどうでしょう。

不思議と痛みが消えました。

 

痛みが消えるとはいえ、流石に「このまま口を開けて生活していてください」

とは言えなかったので、そこから「原因と対処法」を考えてみました。

 

 

本当の原因は??

 

 

「口を開く・顎を引く」動作が影響している。

 

このことから、一つの筋肉が浮上しました。

 

それは、「顎二腹筋(がくにふくきん)」と呼ばれる小さな筋肉です。

 

 

この顎二腹筋(がくにふくきん)は、その名が示すように、二つの筋肉の腹が存在します。

 

一腹は耳の後ろにある突起(側頭骨乳様突起)と舌骨の間にあり、もう一腹は舌骨と下顎骨の間にあります。

 

 

この筋肉の働きとして、

  • 下顎骨を下げる(口を開ける)
  • 舌骨を引き上げる
  • 下顎骨を引っ込める
  • 嚥下・咳に関与する
  • 咳・嚥下・くしゃみにおいて舌骨を安定させる。

 

 

そして、この筋肉にトリガーポイントが発生した場合の関連する痛みとして、

  • 後腹下顎角の上下そして後方・乳様突起・後頭部の痛み
  • 前腹:下顎の門歯4本・それら門歯の真下の痛みがあります。

 

 

当院では、治療法として、この顎二腹筋に対してのリリース(マッサージ)・鍼治療を行いました。

施術により当初の症状は、現在見られなくなっております。

 

《クリニカルマッサージより抜粋》

 

最後に

 

今回の症状の原因は、

「顎二腹筋」のトリガーポイントよって生じたものでした。

 

疼痛治療において、それほどメジャーな筋肉ではないので、

私自身も「顎二腹筋」が原因だったとはと新たな発見で少し驚きました。

 

 

「筋肉」はレントゲンには映りません。

 

レントゲンを撮って「骨(歯)には異常がありませんから」と言われた場合、原因不明で迷宮入りしそうですが、

次に疑われるのは「筋肉」です。

 

本当に小さな筋肉が原因となった場合、

しっかりと対象となる筋肉を触れなければ、見落とされることも多々あるんだろうなと思います。

 

そのような事で、患者さんが不利益を被るようなことが無いように、

触診の感覚をしっかり高めていきたいとそう思いました。

 

リタ箱崎【鍼灸・マッサージ・整骨院・整体院】 吉村大樹